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    Categories: うつ病の食事療法

うつ病には果物と野菜や日本食が良い

うつ病は生活習慣病だともいわれ、

発症には食習慣や生活スタイルなどが深く関わっていることがわかってきています。

なかでも、うつ病と食べ物は密接な関係にあることが指摘されているのですが、

国立国際医療研究センターの研究グループは、

日本の典型的な食品を食べている人ではうつ病が少ない

と発表しました。

  • 果物
  • 大豆
  • キノコ
  • 海藻

などを良く食べている人はうつ病になりにくい

というのですが、あなたは食べていますか?。

 

 

果物や大豆、海藻はうつ病に良い食べ物

脳内の神経伝達物質の代謝には多くの栄養素が関与しているのですが、うつ病においても食生活の関連が明らかになりつつあり、

 うつ病は生活習慣病である

とも言われているのです。

 

国立国際医療研究センター・疫学予防研究部の栄養疫学研究室は、精神疾患と食べ物の関係についての研究を行っており、

このサイトでもご紹介したように、ミネラルの摂取量が少ないヒトでは抑うつ症状が多いことなどを明らかにしています。

 

さらに今回、

 野菜や果物、そしてきのこ、海藻、大豆製品、緑茶など日本の典型的な食品を多く摂っている人ほど抑うつ症状が少ない

という研究結果を発表しました。

 

Dietary patterns derived by reduced rank regression (RRR) and depressive symptoms in Japanese employees: The Furukawa nutrition and health study.

Results suggest that adherence to a diet rich in vegetables, fruits, and typical Japanese foods, including mushrooms, seaweeds, soybean products, and green tea, is associated with a lower probability of having depressive symptoms.

Psychiatry Res. 2015 Sep 30;229(1-2):214-9.

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

うつ病は葉酸やミネラル摂取が少ないと発症のリスクが高まることが報告されていますが、

それらの研究では、うつ病と各栄養素について行われたもので、

この研究では食事内容とうつ病の関係についての疫学調査を行ったと述べています。

 

この研究では、

関東地方の企業の従業員2,006人(18~70歳)を対象に、

  • 食事パターン
  • 抑うつ症状の評価

を調査したのです。

 

既に研究グループは、

ミネラルなどの栄養素とうつ病との関連については明らかにしていることから、

6栄養素

  1.  葉酸
  2.  ビタミンC
  3.  マグネシウム
  4.  カルシウム
  5.  亜鉛
  6.  鉄

を含む食品を含む食事の内容により、3群に分け、抑うつ症状との関連を調べたのです。

 

少し難しくなるのですが、もう少し具体的に説明すると、

食事内容の問診票における52食品について、

うつ病との関連がある、葉酸、ビタミンC、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄を含有する食品の摂取量について対象者の食事内容を3つのパターンに分けてうつ病との関連を調べたのです。

6栄養素を食品の食事内容によって3群に分けてうつ病との関連を調べたのです。

 

そして、

うつ病に関連する、6栄養素である、葉酸、ビタミンC、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、鉄を含有する食品とは、

  1. 野菜
  2. 果物
  3. 日本の典型的食品 : きのこ、海藻、大豆製品、緑茶

なのです。

 

その結果は、

 

野菜、果物、きのこ、海藻、大豆製品、緑茶を食べる回数が多い方から、T1、T2、T3に分けて比較したのですが、

  野菜、果物、きのこ、海藻、大豆製品、緑茶を食べる回数が多い群ではうつ病のリスクが38%低下

という結果が得られたのです。

 

研究グループでは、

これらの栄養素が、

  1. 脳機能の維持に神経伝達物質の合成促進
  2. 神経毒性作用のあるホモシステインの低下
  3. 活性酸素の抑制

などに働いたのではないかと推察しています。

ホモシステイン (homocysteine) というのは、必須アミノ酸一つでうつ病の抑制的に働いていると考えられている栄養素です

 

国立国際医療研究センター・疫学予防研究部の栄養疫学研究室は、

葉酸、ビタミンC、マグネシウムカルシウム、亜鉛、鉄などの栄養素が少ないとうつ症状が多い

ということを明らかにしているのですが、

 

今回の研究では、

 それらの栄養素を含む食品を摂っていれば抑うつ症状が少ない

ということを実証したのです。

 

葉酸、ビタミンC、マグネシウムカルシウム、亜鉛、鉄などの栄養素を多く含む食品は、

  1. 野菜、果物
  2. 日本古典的食品(きのこ、海藻、大豆製品、緑茶)

なのです。

 

あなたは、これらの食品をたくさん食べていますか?

 


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