うつ病で労災請求するには
うつ病になると休職せざるをえない場合が多いのです。
休職が長く続くと給与もストップして生活が立ちゆかなくなります。
うつ病などの精神疾患では労災請求ができるのですが、
厚労省の発表によると精神疾患による労災請求が過去最多に達したそうです。
うつ病やうつ状態でも労災請求ができるのです。
労災が認定されれば、労災手当が支給され医療費は無料になります。
厳しい労働や長時間労働などの労働上における問題でうつ病になったときには、労災認定される可能性があるのです。
あなたはご存じですか?
うつ病での労災請求が増えている
2016年6月24日、毎日新聞は、精神疾患による労災請求が過去最多に達した、と報じました。
この度、厚生労働省が、2015年度の労災真生状況を明らかにし、時間労働やパワハラ(パワーハラスメント)が原因でうつ病などの精神疾患を発症したとしての2015年度の労働災害の請求が前年を59人上回り、1,515人に達し、初めて1,500人を超えて過去最多となったことが判明しました。
このうち、労災認定されたのは前年より25人少ない472人が労災認定されました。
1,515人の精神疾患の労災請求の内訳では、
- 未遂を含む自殺 : 119人(前年比14人減)
で、その中の93人(同6人減)が認定されたそうです。
精神疾患による労災請求した業者別比較では、
- 社会保険・社会福祉・介護 : 157人(前年比17人増)
- 医療業 : 96人
と、昨今、人手不足と報じられる福祉や介護の業種での請求が多かったそうで、福祉や介護における業種では、人手不足、過重労働が深刻化していることが反映しているようです。。
精神疾患で労災請求した人を年代別にみると、
- 50歳代 : 287人(前年比70人増と大幅増加)
- 40歳代 : 459人(前年比5人増で過去最大)
- 30歳代 : 419人
- 20歳代 : 281人(前年比16人減)
と、30歳代、40歳代が多く、50歳代では急増がみられ、中高年の増加が目立ちます。
労災認定の原因としては、
- 心理的な負荷が極度に高い出来事 : 87人
- 仕事の内容や量の変化 : 75人、
- パワハラや暴行 : 60人
だったそうで、厳しい仕事、パワハラは容易にうつ病の原因になるのですす。
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うつ病での労災請求するには
厳しい労働、長時間の労働、パワハラなど、労働上における原因でうつ病やうつ状態に陥ったときには、労災認定される可能性があります。
労災が認定されらば、
労災認定での支給額は傷病手当金の支給総額よりも多くなる
のが一般的ですから、闘病生活は断然楽になるはずです。
ただし、
労災認定までには時間がかかり、通常でも半年から1年がかかるのが普通ですから、
先に傷病手当金申請する
ことをお薦めします。
詳しく見る ⇒ うつ病で休職期間中の給料は貰えるか
すなわち、
うつ病で会社を休職している場合、
- 生活に必要なお金は傷病手当金を請求する
- 傷病手当金を貰いながら労災の申請をする
- 労災認定されたら傷病手当金から労災に切り替える
という手順を取って下さい。
労災と傷病手当の差
傷病手当では、
- 傷病手当金 : 給料日額の6割
- 医療費 : 3割負担
ですが、
労災が認定されれば、
- 労災手当 : 給料日額の6割 + 給料日額の2割の休業特別支給金
- 医療費 : 無料
労災が認定されれば、それまでに支給された傷病手当金を、健康保険協会や健康保険組合に返還する必要がありますが、その代りそれを上回る額の金額が労災から支給されますが、傷病手当金の返還が完了しなくても労災の休業補償給付や療養補償給付」の支給を受けることができます。
ただし、同じ健康保険協会であっても支部によっては傷病手当金の受給を受けながら労災請求することや、労災が認定されてから傷病手当金を返還することを認めていない支部もありますので、傷病手当金を受給している場合に労災請求するときには確認が必要ですから、貴方が所属する健康保険協会支部や健康保険組合に問い合わせる必要があります。
いずれにしても、労災の認定には時間がかかりますので、まずは傷病手当金の申請を先にしてください。
ひとりでもできる 退職後の傷病手当金 申請と審査手続きガイド
うつ病やうつ状態でも労災請求ができます。
しかし、労災の承認には時間がかかるので、先に傷病手当金の申請をしてください。
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