ご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で精神疾患の新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。
今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
先日、NHK・Eテレの猫のしっぽカエルの手の「京都大原ベニシアさんの手作り暮らし」を見ていたのですが、
ハーブ栽培とハーブを使った料理を紹介していました。
その中で、
アラビアの最初の医師達はレモンバームには悲しみや憂うつを和らげる効果があることを見つけました
というテロップが流れました。
ハーブには神経を和らげうつ病などに効果があるのですが、
うつ病のハーブ療法をご存じですか?
レモンバームはうつ病に良い
9月1日(日) の午後6時からのNHK・Eテレ、
猫のしっぽカエルの手「京都大原ベニシアさんの手作り暮らし」をご覧になりましたか?
9月1日の放送のテーマは「ベニシアのハーブノート」でした。
その中で、
アラビアの最初の医師達はレモンバームには悲しみや憂うつを和らげる効果があることを見つけました
と紹介されました。
再放送を見る ⇒ ベニシアのハーブノート
ベニシア・スタンリー・スミスさんは1950年に今ではナショナルトラストの管理になっている貴族の館で知られるケドルストンホールで生まれました。
1971年に来日して、78年から京都で英会話学校を始め現在の「ベニシア・インターナショナル」を設立したのですが、
1996年から、山岳写真家で夫の梶山正さんと末っ子の悠仁くんと一緒に京都・大原に移住し、
古民家で手作りの生活を送るハーブ研究家なのです。
NHKでも紹介されている自宅の庭では150種を超えるハーブを育てています。
ハーブは、料理をはじめ、化粧水、洗剤など日々の生活のなかで幅広く活用されているのですが、
9月1日の番組の中ではハーブの1つであるレモンバームが憂うつなどの精神的不調にも効果があることを紹介したのです。
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レモンバームは憂うつなどに効果がある
レモンバームは緑色をした葉の多年草のハーブです。
レモンに似たフレッシュな芳香(balm)があることからレモンバームと呼ばれるのですが、
香りの成分にはレモンと同じシトラール(ゲラニアールとネラール)が含まれ、ハーブティーとして人気があり、生の葉は料理やお菓子にレモンの香りをつけるのにも利用されています。
レモンバームの精神作用
レモンバームは古くから薬用植物として使われ、1000年程前に、ギリシャ人お医師であるディオスコリデスはレモンバームの薬効を記載しています。
現在では、
レモンバームには、
- 精神安定効果
- ゆうつを解消する効果
- 不眠の改善効果
- 自律神経を整える効果
- 更年期障害や月経前症候群の改善効果
- 整腸作用
- 花粉症による諸症状改善
- 抗酸化作用によるアンチエイジング効果
などがあることが分かっています。
レモンバームには、抗うつ作用や抗不安作用があり、不安で気分が落ち込んでしまっているようなときには気分を高揚させてくる効能があるのです。
レモンバームお鎮静作用と抗うつ作用はストレスを軽減し、自律神経失調による不調を改善してくれる効果が期待できるのですが、
レモンバームの摂取量はハーブティーで一日に2~3杯を目安にしてください。
大量い摂取すると徐脈や低血圧になり眠気が起こるといわれています。
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うつ病のハーブ療法
うつ病を薬などの西洋医学に頼らず、漢方薬や薬草などで治す療法もとられています。
上に書きましたように、ハーブに様々な効果があることは1000年以上も前に明らかになっているのです。
うつ病におけるハーブ療法を詳しく知るには「心の病気のハーブ療法」が参考になります。
2002年に出版された本ですが、東京で心療内科・中河原クリニック開業する中河原 通夫医師が纏めた本です。
内容はやや専門的ですが、
二重盲検試験や医学雑誌などで科学的に薬効が認められた26種類のハーブについて、
有効な病気、副作用、相互作用、禁忌などについて記載されています。
もちろん、レモンバームについても記載されています。
まとめ
うつ病で落ち込みが激しいときには医薬品に頼ることも必要ですが、
気分の落ち込んだときなどは医薬品に頼らずハーブ療法も有効です。
レモンバームなどのハーブには1000年以上も前から憂うつなどの効果があることがわかっており、
ハーブいよるハーブ療法はうつ病でも有効なのです。