うつ病を改善する食事は1日3個のタマゴが良い
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
精神疾患の新薬開発を行っていた私が言うのも何ですが、
最近はうつ病は生活習慣病だとも言われるように、
薬だけに頼らず食生活・運動などを含めた生活習慣の見直しも重要だとされています。
さて今日も科学的根拠に基づいたうつ病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
「薬に頼らずうつを治す方法」という本をご存じですか?
精神科医の藤川徳美氏が今年の1月末に出版した本です。
前書きには、
心の病気は、薬を服用して症状を抑えていても、やめてしまえば症状はまた現れます。
心身ともに薬に頼らないで健康を取り戻すことが大切だと私は考えます
と書かれていますが、
Amazonの読者の書評には、
長年うつで苦しんできましたが藤川先生の著書に出会い大いにたすけられてきました。
精神科入院歴2回ですが、おかげさまで快調です。
とか、
レビューになっていないですが、本当に治る!という事がたくさんの人に伝わればいいなと思い書かせて頂きました。
そして、医者である読者からも、
同じ精神科医として、ぜひ読んでいただきたい本です。
と、患者だけでなく医者からも非常に好評を得ているのです。
今日はこの、「薬に頼らずうつを治す方法」の中から、
「うつ病にお薦めの食事はタマゴが良い」ということをお話しします。
薬に頼らずうつを治す方法
「薬に頼らずうつを治す方法」を出版したのは、
ふじかわ心療内科クリニックの藤川徳美院長です。
藤川徳美氏は、
広島大学医学部を卒業した後、
広島大学神経精神医学教室、広島大学医学部付属病院精神神経科、県立広島病院精神神経科、国立病院機構賀茂精神医療センターなどに勤務し、
2008年に広島県廿日市市内でふじかわ心療内科クリニックを開院しています。
藤川氏は、
薬に頼らず、
「高蛋白質・低糖質+鉄剤」療法による食事療法よってうつ病やパニック障害の治療を実践しています。
藤川氏は薬に頼らずうつを治す方法について多くの本を出版していますが、
「うつ・パニックは鉄不足が原因だった」という本については以前にご紹介しましたが読んでくださったでしょうか?
詳しく見る ⇒ うつ病ではなく鉄欠乏性貧血が原因かもしれない
この本では、日本人、特に女性の80%は鉄不足に陥っており、
- 気分が落ち込む
- やる気が出ない
- イライラ
- 息苦しさ
- 動悸
- 倦怠感
- 朝起きられない
などのうつ病の症状の多くは鉄と蛋白質の不足が原因であることが多いと説明しています。
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うつ病を薬に頼らず治すには食事の改善
新著「薬に頼らずうつを治す方法」でも、
食事改善を中心とした治療を紹介しているのですが、
ふじかわ心療内科クリニックのうつ病の食事療法は、
- 20年以上のうつ状態から抜け出すことができた
- 一生飲み続けなければならない薬を止められた
と、うつ病に苦しむ患者から多くの喜びの声が寄せられているそうです。
藤川氏は、
- 薬物治療が中心の精神疾患の治療
- 薬物療法では症状が緩和しても完治しない
ことに疑問を抱き、うつ病など精神疾患の患者の食事内容に注目したのです。
その結果、
ほとんどの患者で、
- 蛋白質の不足
- 鉄分などのミネラルの不足
- 炭水化物の過多
という、質的な栄養失調状態であることが明らかになったというのです。
うつ病などの精神疾患には、
- 心を安定させる「セロトニン」
- 幸福感をもたらす「ドーパミン」
という脳内の神経伝達物質が大きく関与しているのですが、
蛋白質と鉄の不足により「セロトニン」や「ドーパミン」が充分に作られていないというのです。
藤川氏は、2012年から栄養療法を取り入れたうつ病などの精神疾患の治療を始めたのですが、
現在までに、約3,000人の患者が食事療法によって症状が改善し薬から解放されたというのです。
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うつ病を改善する食事ではタマゴがお薦め
藤川氏のうつ病の食事療法では、
- 蛋白質を充分に摂る
- 鉄分の不足を補う
ことが中心なのですが、
蛋白質と鉄を効率よく取れる食材は、
- 肉
- タマゴ
だとして、
- 肉は1日に200g以上
- タマゴは1日3個以上
を薦めています。
1日に3個以上のタマゴがお薦め
特にお薦めなのはタマゴです。
タマゴの栄養成分は、
- 蛋白質
- ミネラル
- セレニウム
- 鉄分
- 亜鉛
- 硫黄蛋白質
- ビオチン
などで、タマゴには良質の蛋白質とミネラルが多く完全食品といわれています。
タマゴのコレステロールは心配ない
タマゴというとコレステロールが多いということを思い浮かべてしまいます。
タマゴを1日に3個も食べて大丈夫なのでしょうか?
しかし、
タマゴは血中コレステロールを上げないのです。
厚生労働省は2015年4月に「食事摂取基準」を改訂してコレステロールの摂取基準を撤廃しましたし、
日本動脈硬化学会も「食事で血中のコレステロール値は上がらない」との声明を発表しました。
タマゴは1個に200mg以上ものコレステロールが含まれているため長い間、「タマゴは1日1個まで」といわれてきました。
人間の血中コレステロールの70~80%は体内で作られているのですが、
食事でコレステロールを多く摂れば体内でのコレステロール産生量が低下する調整機能が備わっているため、
食事でのコレステロールをたくさん摂っても血中のコレステロールは上昇しないことが分かったのです。
厚生労働省は、「コレステロールを多く含む食品の食べ過ぎは厳禁」という考えを撤廃し、
日本動脈硬化学会でも同様の声明を発表しています。
詳しく見る ⇒ 日本動脈硬化学会:コレステロール摂取量に関する声明
まとめ
藤川氏の、
「薬に頼らずうつを治す方法」では、食事内容の見直しを薦めています。
うつ病の患者では、蛋白質や鉄分の不足や炭水化物の摂りすぎのため神経伝達物質が作られなっているというのです。
うつ病を薬に頼らず改善する食事療法とは、
- 良質の蛋白質をたくさん摂る
- 鉄分を十分に摂る
- 良質な脂質を摂る
- 炭水化物を摂りすぎない
- ファストフードや食品添加物は食べない
ということです。
そして、「1日に3個のタマゴを食べる」ことです。