ご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で精神疾患の新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。
今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
最近気分が落ち込む、、、
憂うつな気分が続く、、、
こんななたはスマホをどれくらい使っていますか?
「スマホの使いすぎはうつ病になる」でご紹介したように、
- うつ病の人はスマホを使いすぎている
- SNSの使いすぎはうつ病の原因
という多くの研究報告があるのです。
そして、ペンシルベニア大学の研究グループは、
スマホの使用を制限したらうつ病が改善した
と報告しています。
スマホの使いすぎはうつ病の原因
最近では、
- 電車の中もスマホ
- 歩きながらもスマホ
- 自転車に乗りながらもスマホ
外でも中でも、周りを見渡せばスマホをしている人が必ず目に付きます。
総務省の情報通信端末の世帯保有率の推移によると、
個人におけるスマホ(スマートフォン)の保有率は年々上昇しており、
2016年の携帯電話、PHS、スマホなどのモバイル端末の保有率は83.6%で、
成人の大部分がスマートフォンなどのモバイル端末を持っているのです。
うつ病とスマホとは無関係のように思うのですが、
最近の研究では、
スマホの使いすぎはうつ病の原因になる
とする多くの論文があります。
詳しく読む ⇒ スマホの使いすぎはうつ病になる」
アメリカのピッツバーグ大学の研究グループは、
SNSの利用頻度が高ければ高いほど、うつ病になりやすい
との論文を発表しています。
そして、
アメリカのヒューストン大学の研究グループは、
FaceBookの利用とうつ病には密接な関係にある
という論文を発表しているのです。
スマホでSNSやFacebookを閲覧することにより、
- 自分以外の人はみんな幸せな生活を送っている
- 友人は幸せなだけど自分は幸せでないと思ってしまう
と、歪んだ理解をして、
他人の幸せをうらやむ気持ちになってしまう
ことがうつ状態を引き起こすのだと述べています。
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スマホを止めればうつ病が改善する
このように、
スマホなどでSNSやFacebookの閲覧時間が長いとうつ病のリスクファクターになってしまうのですが、
アメリカのペンシルベニア大学の心理学の研究者グループは、
スマホの使用時間を制限したらうつ状態が改善した
との研究報告をしています。
No More FOMO: Limiting Social Media Decreases Loneliness and Depression
詳しく読む ⇒ 原著論文
この研究では、
SNSの閲覧に多くの時間を費やしている143人の大学生を対象に、
- SNSを今までと同じように自由におこなう
- SNSの利用時間を1日10分以内に制限
とする2グループに分けて観察したのです。
3週間後に感情状態を確認する調査をおこなったところ、
SNSの利用時間を1日10分以内に制限下グループでは、
SNSを無制限におこなったグループよりうつ病の徴候が少い
という結果が得られたのです。
研究グループは、
SNSの利用時間は孤独感とうつ病の発生に直接影響をおよぼしていると結論しています。
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FacebookやInstagramで他人のイベントを見ることによって、
- 他の人は自分より楽しい生活を送っている
- 自分だけが不幸なのだ
と歪んだ理解をしてしまうのです。
スマホでSNSやFaceBookを利用すればするほど自分の幸福感が低下してしまうのです
うつ病の予防で非常に重要なことは、
自分と他の人とを比較をしない
ということです。
あなたもうつ状態を改善したいならスマホを止めてみませんか?