今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた けんぞう です。
精神疾患の新薬開発を行っていた私が言うのも何ですが、
最近はうつ病は生活習慣病だとも言われるように、
薬だけに頼らず食生活・運動などを含めた生活習慣の見直しも重要だとされています。
さて今日も科学的根拠に基づいたうつ病関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
厚生労働省が平成30年7月06日に発表した、「過労死等の労災補償状況」によると、
2017年のうつ病などの精神障害による労災補償の請求件数は1,732件で年々増加し、
1983年度に統計を初めて以来、過去最多の件数となっているのです。
うつ病の時には第一にはストレスを取り除くことが大事です。
もちろん、次のステップではストレスにどう対応するかを身につけることも大事ですが、
とりあえずストレスを回避することが第一なのです。
しかし会社を休んでしまったら、、、
- 給料はどうなる?
- 生活はどうなる?
- 公的な保障はあるのか?
今日はそれらのことを簡単に説明したいと思います。
うつ病で会社を休んだら給料は?
うつ状態になったら、
- 長時間労働をしない
- 休養や睡眠をしっかりとる
- ストレスをためない
などの自己対策が必要です。
厚生労働省の発表でも、
仕事が原因でうつ病などの精神疾患で労災認定を受けた人数は過去最多を記録しましたし、
自殺や自殺未遂により労災補償申請の件数は221件で、98件が認定されました。
精神疾患による労災補償申請が多い職種は、
- 医療・福祉(介護、社会福祉)
- 医療・福祉(医療)
- 運輸・郵便
だったそうです。
精神疾患による労災補償申請を行った年代は、
- 20歳代 : 363件
- 30歳代 : 386件
- 40歳代 : 504件
- 50歳代 : 318件
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病気で休んでいるときに支払われる給与はどれくらいか?
うつ病に限らず、
病気治療のために会社を休んだときや、病気療養のために長期休職をした場合には様々な救済があるのです。
年次有給休暇
年次有給休暇は正社員やパートタイムなどの雇用形態にかかわらず、労働基準法(第39条)で定められている労働者の権利です。
法律では雇用日から6ヵ月を経過し、その間の全労働日の8割以上就労すれば10日間の年次有給休暇が付与され、その後は勤続年数が上がる毎に1日づつ加算され、最大20日までの年次有給休暇が付与されるのです。
週の所定労働日数が4日以下で、週の所定労働時間が30時間未満のパートタイムの労働者の場合でも勤務日数に応じて比例的に年次有給休暇が付与されます。
詳しく見る ⇒ 厚生労働省による年次有給休暇
年次有給休暇は、うつ病などで体調が悪い場合でも取得できますから、年次有給休暇を利用して休む分には給料が減額されることはありません。
また、1年に付与される年次有給休暇は最大で20日ですが、前年の年次有給休暇を繰り越すことができますので、前年に全く年次有給休暇を取得しなければ40日の年次有給休暇があることになりますので、
自分の年次有給休暇が何日あるかを確かめておくことが大切です。
病気休暇
病気休暇は、労働者が健康上の理由で欠勤する場合に賃金や仕事を失うことなく申請できる会社が任意で定めた、年次有給休暇とは別の休暇制度です。
病気休暇はその会社によって異なり、
- 治療・通院のために時間単位や半日単位で取得できる
- 失効した年次有給休暇を組み立てる病気休暇
- 療養や療養後における短時間勤務制度
などの形態があります。
また、病気休暇の給料の減額についてもその会社の病気休暇制度によって異なりますので就業規定などで調べておきましょう。
傷病手当金
傷病手当金は、健康保険の被保険者とその家族の生活を保障する制度で、
- 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業
- 仕事に就くことができない
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けない
- 休業した期間について給与の支払いがない
という4つの条件を満たした場合に支給されます。
重要なことは、
減額の率などの関わらず、会社から給料が支払われている場合には傷病手当金は支給されません。
詳しく見る ⇒ 全国保険協会・傷病手当金の支給
傷病手当金が支給される期間は、支給開始した日から最長で1年6ヵ月で、傷病手当金お目安はおおよそ給料の2/3程度です。
これら以外のも会社によっては各種の制度がある場合がありますし、
個人的に生命保険に加入していれば病気によって手当が支給される場合もありますので、
詳しく見る ⇒ うつ病だと保険に入れる?保険に入れない?
うつ病を治すにはとりあえず休養をとることが大事なのです。
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