今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。
今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
産後うつ病が増え出産女性の10人に1人が産後うつ病になるといわれています。
そして、産後うつ病で自殺する妊産婦が多いことも社会問題になっています。
大阪府では平成28年2月18日に「産後うつ病」について専門の相談窓口を設けました。
多くの妊産婦がマタニティーブルーになるのですが、マタニティーブルーから産後うつ病に移行する人が少なくないのです。
産後うつ病は早期の対応で未然に防ぐことができるのです。
マタニティーブルーが長引くと感じたら、直ぐ、近くの相談窓口に相談してください。
相談窓口のアドバイスだけでうつ状態を解消できる産婦も多いのです。
独りで悩むことが悪化させる原因です。
産後うつ病を防ぐには早めに相談窓口へ
大阪府では平成28年2月18日に「産後うつ」について専門の相談窓口を設けました。
この窓口には、保健師や心理士が常駐して電話対応にあたり、精神科医や産婦人科医も体制に加わるという全国でも珍しい窓口だそうです。
出産した女性の10人に1人が産後うつ病になるといわれるほど増えています。
産後うつ病は母親の健康を害するだけでなく妊娠中や授乳中の自殺や幼児虐待の原因にもなり、産後クライシスといわれる家庭崩壊にも繋がりかねないのです。
出産は女性にとって大きな幸せであるはずなのですが、妊娠・出産においては肉体的にだけでなく精神的にも負担も大きく、出産をきっかけにうつ病を発症する女性が増えているのです。
マタニティーブルーといって出産後直ぐから2週間くらいはマタニティーブルーといって情緒不安定になるのですが、マタニティーブルーから産後うつ病、そしてうつ病に移行してしまう女性が多いのです。
産後うつ病を防ぐには周囲の理解と協力
産後うつ病の発症を未然に防ぐためには、何より家族を含めた周囲の理解と協力が不可欠です。
10年、20年前までは家庭の中には母親、祖母が同居していることが普通で、妊娠や出産、育児のおいては母親や祖母から適切なアドバイスを得ることができたのですが、
核家族が進んだ現在では出産・育児の経験者である親や親戚のサポートやアドバイスを受けることができないことも産後うつ病が増えている理由ではないかといわれています。
核家族の家庭では、平日は夫が出勤してしまえば、母親が家事や育児の全てをこなさなければならず、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまうのです。
産後うつ病を発症する母親は、生真面目な性格で責任感が強く、さらに完璧主義の人がなりやすいといわれ、全てを一人で完璧にしようと一人で思い悩んでしまうのです。
産後うつ病を防ぐには、周りの手助けやアドバイスが1番効果的で、悩みに同調して親身になって相談してくれる相手が必要なのです。
マタニティーブルーが長引き、うつ状態が長く続いて心配な場合にはまずは家族がサポートを心掛け、母親や親族などサポートできるヒトが近くに居ないときにはできるだけ早く、主治医や行政の窓口などに相談し、うつ状態を長引かせないようにすることが必要なのです。
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産後うつ病の相談窓口
相談するにはどこが最も良いのか、
- 出産した産婦人科
- かかりつけの医療機関
専門医であれば、心療内科や精神科です。
しかし、いきなり精神科を受診することは非常に抵抗があるものです。
産後うつの場合には、妊娠出産に起因するものですから、妊娠中から受診を受けて顔見知りの医師や看護師の居る産婦人科に相談するのが1番でしょう。
最近では、産婦人科医でも産後うつの知識があり、また、精神科医との連携もできていますので、専門医に診て貰った方が良いと思われたときには適切な医療機関へ紹介状を書いてもらえます。
里帰りして出産したような場合でも、近くに、妊娠中に診て貰った産婦人科医がいればそこに行くのがベストでしょう。
内科的な症状があり、また、かかりつけの内科医があればに診てもらうのも良い方法ですが、まずは産婦人科医に相談してみてください。
うつ病であることを打ち明けたくない、あるいは、未だうつ病ではないが、うつ状態が長く続いて心配な場合には受診せずとも、電話相談の窓口もあります。
夫婦で生活していて赤ちゃんを連れての受診は大変という場合や、うつ病の相談には抵抗があるというときには、まずは電話での相談が良いでしょう。
主産後には、予防接種の案内や様々なリーフレットが配られているはずで、その中には、
- 地域の子育て支援センターの電話相談
- NPO法人の電話相談
など、地域に密着した相談窓口の案内があるはずですから、見直してみてください。
その他の相談窓口には下記のようなものがあります。
自治体の保健センター
各市区町村には保健センターが設置され、保健師、看護師、栄養士等が勤務しており、地域住民の健康相談、保健指導、予防接種や各種検診などの事業を行っていますが、助産師や保健師も常勤し、母子の両方をケアできるスタッフが常駐しており、無料で相談や近隣の医療機関を紹介してくれます。
所在や連絡先は、各市区町村役場に問い合わせてください。
精神保健福祉センター
全国にある精神保健センターは、地域の精神科医療情報が豊富に蓄えられています。精神科に関する情報を一度に集めたいときは、ここを頼ってみるといいかもしれません。
無料でこころの電話相談を受け付けているはずですから、下記のリストから近くのセンターを探してください。
産婦向けの電話相談
公的や民間の産婦向けの電話相談もあります。
産後うつ支援団体
マタニティーブルーや産後うつのの女性や家族をサポートする半公的な支援団体もあります。
全国どこでもOKですが、会員登録やメールでの質問などから始まるので、直ぐに電話で相談というわけにはいきませんが、サイトでは同じ悩みをもつ産婦と情報の共有や交換ができるので、それだけでも解決出来るかも知れません。
マタニティーブルーが長く続く、うつ状態が続いて苦しいと感じたらできるだけ早く相談窓口へ。
自分の心の状態や悩みや愚痴を打ち明け、アドバイスをもらっただけで解消する産婦も多いそうです。
独りで悩むよりより早めの相談窓口
これが産後うつ病にならない秘訣です。
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