うつ病のサインはいろいろあるのですが、
本人も周りの人もそのうつ病のサインに気づかないことが多いのです。
うつ病では早期発見、早期治療が最も重要で効果的なのです。
しかし、多くのうつ病患者では、
- 気のせいだ
- 疲れているだけ
- 精神科に行くのはおっくうだ
などの理由で放置し、
深刻なうつ状態に陥ってから受診する人も少なくないのです。
体痛い!もうつ病のサインの一つです
気分が晴れない、体が痛い、、、
こんな症状があるなら早めに受診してみてはいかがでしょうか。
うつ病の初期症状
うつ病は精神的な疾患ですから、数値で表せる高血圧や糖尿病などと異なり、非常に診断が難しいのです。
現在、うつ病の診断では、国際的に、2つの国際基準が使われています。
- DSM-5 精神疾患の分類と診断
- ICD-10 国際疾病分類
DSM-5は、アメリカ精神医学会によるもので、ICD-10国際疾病分類は、WHO(世界保健機関)が、1992年に公表した診断基準です。
我が国でもうつ病の診断においては、この二つが使われていますが、
DSM-5の診断基準では、9項目について、近直の2週間で感じられたか?を聞くものです。
その9項目とは、
- 抑うつ気分を感じたか?
- 興味まや喜びの著しい低下があったか?
- 食欲の増加や減少、体重の増加まや減少があったか?
- 不眠や過眠があるか?
- 強い焦燥感や運動の静止があるか?
- 疲労感や気力の低下があるか?
- 無価値感、または過剰・不適切な罪責感を感じるか?
- 思考力や集中力が低下したか?
- 死を繰り返し考えたり、自殺を考えたか?
というもので、
- 5つ以上の項目が、ほとんど毎日感じらられる
- 生活や仕事に支障が起きている
という場合には、うつ病だと診断されます。
しかし、いずれも、
- 最近ちょっと調子が悪い、、、
- 最近気分が乗らない、、、
と、見逃されてしまうようなサイン(初期症状)です。
体痛いもうつ病のサイン
企業の産業医をしている辻上 周治 医師は、「体痛い」もうつ病のサインかもしれないと述べています。
体の痛みには、様々なものがあります。
- 頭痛
- 腰痛
- 関節痛
などは、誰でも、しばしば経験する体の痛みですが、その背景にはメンタルの不調が隠れている可能性があるというのです。
頭痛、腰痛などの痛みからは誰でも早く解放されたいと思うものです。
体の痛みは本当に辛いもので、
- 早く無くなってほしい
- 少しでも軽くなってほしい
と考えるのは普通のことで、例え、痛みがなくならなくても、少しでも軽くなって欲しいと、
市販の鎮痛薬や医療機関で処方された処方薬を使用したことがある人は少なくないはずです。
「体痛い」という痛みには、外傷や疾患などと原因が明確な痛みもありますが、
頭痛などは特に原因が明確でないものも多く、さらには、鎮痛薬を飲んで直ぐに解消される場合もありますが、鎮痛剤の効果がない痛みもあります。
体が痛いのには精神的な原因もある
鎮痛薬を飲んで直ぐに緩和される痛みもありますが、鎮痛剤を飲んでも効果がない痛みもあります。
産業医の辻上医師は、多くのサラリーマン、サラリーウーマンの相談を受けていると、
心因性による痛みが多い
ことに気づくそうです。
頭痛、腰痛、叉神経痛、顎関節痛などの体の痛みを訴えているときは、
鎮痛剤が奏功しているかの確認
と同時に、
うつ病のチェック
が必要だとしています。
特に、
睡眠に関してはとても重要
で、痛みと同時に睡眠の問題を持っていないかを確認するととが重要なのだそうです。
- なかなか寝つけない
- 睡眠の途中で目が覚める
- 寝たのに熟睡感がない
などの、睡眠障害と、体痛いの訴えがあるときには、うつ病をチェックする必要があるのです。
体痛いと、睡眠障害がある場合には背景にうつ病が隠れているかも知れないのです。
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体痛いとうつ病の関係
痛みの裏には精神的な原因が隠れている可能性があるのです。
特に、慢性的な体の痛みがある場合には、抗うつ薬が奏功する(良く効く)場合も多いので、痛みで診察を受ける場合にはで主治医に相談することも必要です。
慢性的な頭痛や慢性的な腰痛に抗うつ薬が効果がある
痛みに対しては鎮痛薬を処方することが常法ですが、抗うつ薬を処方することも少なくはないのです。
末梢組織に何らかの障害があると、知覚神経はそれらの障害を神経を通じてその刺激が脳へ伝えられ、脳が痛みを感じるのです。
体には、痛みを抑制する神経回路があり、この痛みを抑制する神経伝達物質はノルアドレナリンとセロトニンなのです。
うつ病の原因に一つは脳内のノルアドレナリンやセロトニンの不足でSSRIやSANRIといわれるノルアドレナリンやセロトニンの不足を解消する作用が有り、うつ症状を解消すると同時に、痛みにも鎮痛効果を発揮するのです。
慢性的に体痛いという、頭痛や腰痛が続くときには、市販薬に頼らず、医師と相談してみることも必要です。
慢性的な体の痛みは、末梢組織の障害によるものではなく、脳内のノルアドレナリンやセロトニンの不足によるのかも知れません。
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