うつ病に悩む人が増えており国内のうつ病患者は100万人ともいわれ、
受診していない潜在的な患者を入れればもっと多いといわれています。
うつびょの原因は、
- 疲労や睡眠不足
- 人間関係のストレス
- 環境のストレス
などさまざまな要因が関係しているといわれるのですが、
アメリカの研究グループは、
飲んでいる薬が原因でうつ病になる人が多く
アメリカ人の3人に1人は副作用でうつ病になる薬を飲んでいる
と報告しています。
あなたのうつ病は飲んでいる薬の副作用かもしれないです。
飲んでいる薬の副作用でうつ病になる
アメリカのイリノイ大学の研究グループは、
アメリカ人の3人に1人以上が副作用でうつ病になる可能性がある薬を飲んでいる
という報告をしました。
Prevalence of Prescription Medications With Depression as a Potential Adverse Effect Among Adults in the United States
Conclusions and Relevance
In this cross-sectional survey study, use of prescription medications that have depression as a potential adverse effect was common. Use of multiple medications was associated with greater likelihood of concurrent depression.
詳しく読む ⇒ 原著論文
研究グループは、
2005~2014年のアメリカの国民健康栄養調査結果を解析したところ、
医者が処方した薬には「うつ病」や「自殺念慮」の副作用がある薬が200種類以上含まれていた
ことが分かり、
- うつ病の副作用がある薬を飲んでいる人ではうつ病多い
- うつ病の副作用がある薬を多種類を飲んでいる人ほどうつ病になる
というのです。
- 飲んでいない : うつ病の発症 4.7%
- 1剤を飲んでいる : うつ病の発症 6.9%
- 1剤以上飲んでいる : うつ病の発症 15.3%
医者が処方した薬には「うつ病」や「自殺念慮」の副作用がある薬が200種類以上あったのですが、
これらの中で最も多く処方されていた薬は、
- 降圧薬
- プロトンポンプ阻害薬
- 鎮痛薬
- ホルモン避妊薬
だったと報告しています。
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うつ病の副作用がある薬を飲んでいませんか?
副作用でうつ病になる薬は国内でも処方されているのです。
うつ病の原因が薬の副作用であるときには「薬剤惹起性うつ病」といわれます。
厚生労働所は、
疾病の治療を目的として投与された医薬品により、「薬剤惹起性うつ病」を発症する場合があります。
として、
薬剤惹起性うつ病の重篤副作用疾患別対応マニュアル を公表しています。
詳しく見る ⇒ 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤惹起性うつ病
厚生労働省は、薬の副作用によりうつ病になるケースはかなり特殊なケースで頻繁に起こるものではないと述べているのですが、
このマニュアルが出されたのは30年前の平成20年で、
さらに、
今日ご紹介したイリノイ大学の研究グループのような詳細な大規模調査が行われているわけではないことから、その実態は不明だといわざるをえません。
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うつ病の副作用がある薬
厚生労働省は、
薬の服用後に、
- 眠れなくなった
- 物事に興味がなくなった
- 不安やイライラが出た
- いろんなことが面倒になった
- 食欲がなくなった
- 気分が落ち込んだ
などの症状が出た場合には薬剤惹起性うつ病の可能性があるとしています。
うつ病の副作用がある薬
厚生労働省は、うつ病の副作用がある薬として、
うつ病を起こしやすい薬物としては、インターフェロン製剤や副腎皮質ステロイド薬がよく知られています。
また、レセルピン、βベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬といった降圧薬や、抗ヒスタミン薬、経口避妊薬などでも報告があります。
と述べています。
- インターフェロン製剤
- 副腎皮質ステロイド薬
- 降圧薬 (レセルピン、βベータ遮断薬、カルシウム拮抗薬)
- 抗ヒスタミン薬
- 経口避妊薬
などです。
自分が飲んでいる「降圧薬」に「うつ病の副作用」があるかが気になります、、、
医者や薬剤師は薬の副作用を説明する義務があるのですが、
「この薬にはうつ病の副作用があります」
と説明することはまずないものと思われますので、
心配ならば「医薬品添付文書」で調べるよりしかたがありません。
医薬品添付文書とは、製薬会社が医師や薬剤師のために法律にもとづいて製品情報を記載した公文書です。
あなたの服用している薬の添付文書は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページで見ることができます。
医療機器総合機構のホームページ ⇒ コチラ
その手順は、
- ホームページに入る
- 医療用医薬品を選ぶ
- 薬剤名を入力
- 添付文書にチェックを入れる
- 検索する
ということになります。
ある降圧薬にはこのような記載があります
もしあなたが飲んでいる薬に「うつ病の副作用」が記載されていても勝手に服用を中止してはいけません。
厚労省マニュアルには、
できれば減量・中止して経過を慎重に観察することが重要
と記載されていますが、
必ず担当医に相談する必要があります。