少量のアルコール摂取はうつ病を予防するとの報告もあるのですが、
アルコール依存症ではうつ病を併発することが多く、過剰のアルコール摂取は止めた方が良く、
- 気分が落ち込んだから
- 眠れないから
という理由での飲酒もうつ病のリスクを上がるのでやめた方が良いということは間違いありません。
韓国の研究グループは、
うつ病のリスクと、
- コーヒー
- 紅茶
- 清涼飲料水やソフトドリンク
の摂取との関係について大規模な調査をおこなっています。
その結果、
- 清涼飲料水やソフトドリンクの過剰摂取はうつ病のリスクを上げる
ということから、注意した方が良さそうです。
ソフトドリンクの飲み過ぎはうつ病のリスクを上げる
韓国の慶煕大学の研究グループは、
アルコールとうつ病の関連については多くの研究報告があるが、
アルコール以外の飲料とうつ病についての研究は少ないとして、
無アルコール飲料の摂取量とうつ病のリスクについての大規模な疫学的研究をおこない、
ソフトドリンクの摂取が多いほどうつ病リスクは高くなる
との研究論文を発表しました。
Non-alcoholic beverage consumption and risk of depression: epidemiological evidence from observational studies.
CONCLUSIONS :
Our findings suggest that high consumption of coffee and tea may reduce the risk of depression, while high consumption of soft drinks may increase the risk of depression.
詳しく見る ⇒ 原著論文
研究グループは、
PubMedとWeb of Scienceの文献データベースの中の、
清涼飲料水やソフトドリンクなどの飲料消費とうつ病との関連を研究した15件論文から、
34万7,691人を選び出してソフトドリンクや清涼飲料水の飲料とうつ病との関連を分析したのです。
このなかには、
2万572人のうつ病患者が含まれていました。
その結果、
- コーヒーや紅茶の摂取が多いほどうつ病のリスクは低下する
- ソフトドリンクや清涼飲料水の摂取が多いほど、うつ病のリスクは高くなる
ということが判明したというのです。
研究グループは、
ソフトドリンクや清涼飲料水の飲み過ぎでどうしてうつ病のリスクが高くなるのかは不明だとし、
うつ病のリスクに対するソフトドリンクのや清涼飲料水の影響を明らかにするためには大規模な研究が必要であると述べています。
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ソフトドリンクや清涼飲料水は脳の発達を阻害する
前にご紹介しました、
を読んでいただけたでしょうか?
ジャンクフードというのは、
- ファストフード
- 炭酸飲料
などのことをいうのですが、
ジャンクフードは、
- 高カロリー
- 栄養バランスが良くない
ことからジャンクフードというのですが、
ジャンク(junk)とは、クズやガラクタという意味なのです。
オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学の研究グループは、
ジャンクフードは脳内のドーパミンを増加させて脳の発達を妨げる
と報告しています。
さらに、
オランダの研究グループは、
ジャンクフードとうつ病との関係について調査し、
ジャンクフードの食べ過ぎはうつ病のリスクを58%も上げる
という研究論文を発表しています。
詳しく見る ⇒ ジャンクフードの食べ過ぎでうつ病のリスクが58%も上昇
ジャンクフードの摂りすぎは、
高血圧や糖尿病を引き起こし脳内の微小血管系の障害によりうつ病の原因になるというのです。
うつ病は脳内のセロトニンの減少が大きな原因であるといわれていますが、
脳内の微小血管の傷害が引き金だとの仮説もあるのです。
ジャンクフードやソフトドリンクには砂糖が非常に多く含まれ糖尿病のリスクを上げることが知られていますし、
であることから、
今回ご紹介した、韓国の研究グループの報告は、
- 清涼飲料水
- 炭酸飲料水
などのソフトドリンクの飲み過ぎはうつ病のリスクを上げるとの報告も、
糖尿病による微小血管の傷害がうつ病のリスクを上げているのかも知れません。
ソフトドリンクや清涼飲料水が悪いというわけではありません。
ソフトドリンクや清涼飲料水の飲み過ぎがうつ病のリスクを上げるのです。
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