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    Categories: 産後うつ病

産後うつ病に悩むのはあなただけではない

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。

今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。

 

はじめに

産後うつ病は妊娠や分娩に伴うホルモンの変化が原因です。

マタニティーブルーといわれる分娩後の気分の落ち込みは大部分の産婦が感じることなのですが、

産後うつ病も産婦の10%がなるといわれているのです。

うつ病の罹病率は3~7%といわれていますから、

産後うつ病の罹病率は一般的なうつ病の罹病率より非常に高いのです。

日本産婦人科学会の調べで産後1年以内に自殺した女性が63人もおり、

その60%の産婦がうつ病などの精神疾患だったそうです。

マタニティーブルーが長引くと思ったら、産婦人科の先生でも良いですから、早めに相談することです。

 

 

産後うつ病は全世界で深刻な問題

昨年6月、日本産婦人科学会は、

2005~2014年の10年間に東京23区で自殺により死亡した妊産婦が63名だった

ことを発表しています。

これは、東京都監察医務院などの調査で明らかになり、毎日新聞でも大きく報道されましたからご覧になったかもしれません。

 

妊産婦の自殺件数は10万人当り8.5人でと分娩による死亡者数の倍の高率で、

妊娠出産期の死亡原因では自殺が第1位なのです。

 

さらに、

自殺者の6割が産後などの通院歴があったのだそうです、、、、

 

詳しく見る ⇒ 産後うつによる妊産婦の自殺が多い

 

産後うつ病は日本だけでなく全世界で問題になっています。

6月12日に、ハノイ市で生後35日の赤ちゃんが何者かに溺死させられるという事件が発生しました。

その2日後、ハノイ市警察は赤ちゃんの母親(20歳、同村在住)を殺人容疑で逮捕したと発表したのです。

12日の午前3時頃には赤ちゃんの鳴き声と容疑者である母親の子守唄が聞こえていたととのことで、警察では母親は産後うつ病ではなかったかと捜査を進めているそうなのです。

 

このように、産後うつ病は母親の精神状態が不安定になり、

幼児虐待

などにつながる可能性が非常に大きいのです。

 


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産後うつ病の写真を公開

5月はアメリカにおいて「産後うつ月間」だったのですが、

ある母親がFaceBookに公開した2枚の写真が話題を呼びました。

 

アメリカに住むキャシー・ディヴィンチェンツォさんは、

写真家の友人が撮影した2枚の写真をFaceBookに掲載したのです。

 

下の写真は、子供達と談笑するにこやかな顔ですが、

上の写真は、半裸の格好で髪もボサボサで疲れはてた顔をしており、子供の服も乱れ、部屋の中は荒れ放題。
これでは、幼児や乳児の世話がきちんとできているとはいいがたい状況です。

 

キャシー・ディヴィンチェンツォさんは産後うつ病に苦しんでいるのですが、

その状態がどの様なものなのかを公開し、

 

産後うつ病では、あの人はおかしい、ひどい母親だといわれるのが怖く、本当の自分の姿を隠すのに必死だ。

子育てはどう?と聞かれても、順調よ!と答えるしかないでしょう、、、。

あなたはよくやってい、そして1人じゃない。

 

産後うつ病で苦しんでいるのはあなただけではないと呼びかけ、

写真を共有することで同じように悩んでいるお母さんを一人でも助けることができたら、、

として、2枚の写真を投稿したというのです。

 

詳しく読む ⇒ FaceBook : Kathy DiVinnenzo

 

この投稿には、43,000のリンクが貼られ、67,000ものシェアーがなされました。

 

そして、この写真を、アメリカのリベラル系オンラインメディアであるハフポスト( HuffPost)が、取り上げたことから一層広がったのです。

 

In Just 2 Photos, Mom Highlights Unspoken Reality Of Postpartum Depression

“You’re not alone.”     By Caroline Bologna

詳しく読む ⇒ コチラ

 

5月を産後うつ啓発月間に制定したアメリカ妊産婦支援財団(POSTPARTUM SUPPORT INTERNATIONAL, PSI)によれば、

  • 妊婦の10%が妊娠中にうつや不安を感じている
  • 産婦の15%が産後うつを経験している

というのです。

アメリカでも妊婦産婦の7人に1人が産後の不安やうつ症状に陥っている

妊娠中うつ病や産後うつ病は妊娠に併発する最も頻度の高い疾患であるにもかかわらず、

産婦人科医からうつや不安についての手当てや指示を受けることもなく悩んでいるというのです。

 

PSIでは、適切な情報を得て、スクリーニング検査やうつ病の治療を受けることができれば、

母親の苦しみが緩和され赤ちゃんも不遇な状況に陥ることがないと述べています。

 

産後うつ病に悩むのはあなただけではないのです。

 

分娩後はほとんどの産婦がマタニティーブルーといわれる気分の落ち込みを感じるのですが、

  • マタニティーブルーがなかなか治らない
  • 赤ちゃんが生まれたのに楽しい気持ちにならない

というようなことがあれば、

産後うつ病の自己診断をしたり、早めに相談することが大切なのです。

詳しく見る ⇒ 産後うつ病なら早めに相談窓口へ

 

産後うつ病を放置すればあなただけでなく赤ちゃんも可愛そうなのです。

 


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