ご覧になっていただきありありがとうございます。
臨床の経験はないのですが20年以上にわたって製薬会社で精神疾患の新薬の研究開発を行っていた医学博士の けんぞう です。
今日も科学的根拠に基づいた精神疾患関連の情報をお伝えいたします。
はじめに
うつ病は仕事や人間関係による「ストレス」が一番大きな原因です。
うつ病で一番必要なのは、
- 休養
- 適切な治療
ですが、長期化して休職になってしまう人も多いのです。
しかし、現実的なことを考えれば給与が気になって無理をして職場に出ている人も多くいるのですが、再発して再び休職になってしまう人が半数以上もいるのです。
うつ病では無理は一番禁物なのですが、
うつ病で休職期間中に給料は貰えるのでしょうか?
あなたの会社や社会保険制度はどうなっているのでしょうか?
うつ病で休職期間中の給料
うつ病になったら、まずは「休養」です。そして「適切な治療」です。
うつ病を治すには、うつの原因から離れることで、うつの原因としては仕事などの「ストレス」が一番大きな原因です。
しかし、
- 給料が貰えなくなる
- 休職したら復職できなくなる
ということが心配で、休職をせずに、無理して出勤している人もかなりいるのです。
うつ病の治療での休職率は最近は上昇してきてるとはいえ、1%程度だそうです。
やや古い数字ではありますが、2008年の厚労省の調査ではうつ病で医療機関にかかっている人は100万人といわれ、生涯でうつ病にかかる率は15人に一人といわれますし、疫学調査ではうつ病の患者は300万人以上いるが、うつ病患者の4人に3人はきちんと受診していないといわれていることから、
現実的には、休職せずに、仕事をしながら治療を継続している人がほとんどのようです。
本人も、
- 休みたい
- 休んだ方が良い
と思っても、なななか休めないのは休職中の給料が問題だからなのです。
しかし、無理をして働き続けていると、ますますうつ病が悪化するというケースは非常に多いのです。
休職制度で休職期間も給料を貰える
休職制度というものをご存じですか?
休職制度は法律で定められている制度ではありませんが、大抵の会社に設けられている制度です。
しかし、休職制度を設けていない会社もあるでしょうし、休職制度があっても細かな規定は会社によって異なります。
したがって、まずは、自分の勤務先の会社に休職制度があるのか、休職制度の詳細な規定について就業規則をチェックする必要があります。
また、休職制度がなくても、病気による休暇を取れる場合もありますから就業規則を良く調べてみて下さい。
そして、休職制度や病気休暇の内容によって、休職してきちんとうつ病の治療を行った方が良いのかどうかを考えてみて下さい。
公務員の休職期間の給料
公務員場合には、3年間の範囲で休職することが可能です。
精神疾患による休職期間中の給料は、
- 最初の1年間は給料の8割を支給
- 賞与も給与の連動しておおむね8割を支給
ということですが、自治体によって算出法に多少違いがあります。
つまり、うつ病の場合、1年間は給料もボーナスも8割が支給されるのです。
ただ、2年目と3年目は給料は支給されませんが身分は保証されます。
休職期間の限度である3年間を過ぎても復職できない場合には、一般的に免職されるようです。
公務員の病気による休暇中の給料
公務員では、病気によ休暇も認められています。
病気による休暇中の給料は基本的には全額支給ですが、全額が支給されるのは年間を通じて90日までです。
公務員では、
- 最初の3ヵ月は病気休暇で100%支給
- 4ヵ月目から12ヵ月までは80%支給
- 2年目と3年目は支給なし
ということになります。
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うつ病による休職に必要なもの
自分の勤務先に休職制度があり、休職をすると会社に申請するために必要な書類は、
- 休職願
- 診断書
- 傷病手当金関係の申請書類
の3つが必要になります。
ひとりでもできる 退職後の傷病手当金 申請と審査手続きガイド
最近は、うつ病といっても、「うつ状態」や「非定型うつ病(新型うつ病)」といったうつ病もあります。
「うつ病」との確定診断が出来ていない段階であったならば、「うつ病」との診断書は書けない場合もあるかと思いますが、最近の状況から、うつ病の確定診断が未だの「うつ状態」の診断書であっても、会社に提出する診断書としては十分だと思われます。
しかし、休職したいと医師や会社に申し出た場合、うつ病を治療するために本当に休職する必要があるのかということが問題になります。
休みたい、会社に行きたくない、、という単に休みたいという理由で休職を望んでいるのではないかということが会社にとって見極める必要があるのです。
従って、うつ病での休職を申し出た場合、会社の人事担当者から診断書を書いた医師に連絡が行く場合が多く、貴方、医師、人事担当者の3者での面談がもたれることも多いようです。
うつ病で休職をしたい場合には、充分に医師と話し合い、医師が休職した方が良いという時に休職を決断すべきだと思われます。
貴方の会社に休職制度がなくても障害年金で補填されます
障害保険についてはまた、この次にご説明しましょう
うつ病で休職期間中でも公務員では給料が支給される
休職の決断は医師の勧めがあってから決めて下さい
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