うつ病で下痢なら過敏性腸症候群かもしれない
最近、お腹の調子はどうですか?
- お腹がすぐに痛くなる、、
- ずっと下痢気味、、、
こんな症状が続くなら過敏性腸症候群かもしれません。
日本人の20~30%が過敏性腸症候群だとも言われているほど一般的な病気で、命に関わる病気ではないものの日常生活ではやっかいな病気です。
過敏性腸症候群は昔は神経性下痢などといわれていたように、ストレスが大きな原因です。
ストレスに耐えかねて腸が悲鳴を上げているのですが、過敏性腸症候群はうつ病の予兆かもしれません。
ストレスを溜め込んではいませんか?
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群とは、英語ではirritable bowel syndromeとのことからIBSとも呼ばれています。
過敏性腸症候群は特殊な病気ではありません。
日本人の10~20%が過敏性腸症候群だとも言われるほど一般的でよくみられる病気です。
誰でも、
緊張してお腹が痛くなったり下痢をした経験があると思いますが、それが慢性化した状態が過敏性腸症候群なのです。
過敏性腸症候群になると、ちょっとしたことでお腹が痛くなったり、下痢や便秘になりやすく、中にはガスが出やすくなったり、お腹の音がゴロゴロと鳴ったりしやすくなります。
命に関わるような病気ではありませんが、慢性的な下痢、通勤電車で下痢をもよおすなど、QOL(生活の質)のうえではやっかいななの病気です。
過敏性腸症候群は4つのタイプに分けられます。
- 下痢型
突然に便意を催し、下痢をおこすタイプで、軟便や水様の便が25%以上ある場合はこのタイプです。
会議での発表の前に緊張して下痢をしたり、通勤電車で下痢になったりすると、その不安感から電車に乗るたびに下痢になったりしてしまいます。 - 便秘型
硬い便や、コロコロした便が25%以上あるタイプです。
腸が痙攣をおこして便が停滞することにより便の水分が吸収されて硬いコロコロとした便になり、排便しにくくなり便秘を引き起こします。 - 交代型
下痢型と便秘型を交互にくり返すタイプです。 - 分類不能型
上のどのタイプにも該当しないタイプ。
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うつ病と過敏性腸症候群の関係
- 緊張したらお腹が痛くなって下痢した
- 怒られたりしたらお腹が痛くなった
という経験は誰でも1度や2度は経験したことがあるのではないでしょうか。
過度のストレスが腸に影響して腹痛や下痢を起こしたのです。
それが、たびたび起きる、慢性化した状態が過敏性腸症候群です。
過敏性腸症候群の主な原因はストレスです。
かつては過敏性腸症候群というような病名はなく、
「神経性下痢」といわれていたように、
過敏性腸症候群は、
- うつ
- 不安
- ストレス
といった心理的・精神的な因子と密接な関があり、
最近の研究で、
うつ病や不安症が過敏性腸症候群のリスク要因
であることがになることが分かってきました。
以前に、脳と腸には密接な関係があり、
腸は第二の脳である
という情報をお知らせしましたが、読んでいただけたと思います。
くわしく見る ⇒ 腸は第二の脳
腸は脳と同じように非常に敏感にストレスを感じやすい臓器なのです。
うつ病の原因の一つは、脳内のセロトニンの不足ですが、
セロトニンは、5%が脳で作られ、95%が腸で作られています。
腸は第二の脳と言われるほど多くの神経細胞が分布しているのですが、脳がストレスを受けると腸に伝達され、セロトニンが分泌されます。
そして、
セロトニンの働きにより、腸の蠕動運動が活発になり下痢がおきるのです。
さらに、
腸で分泌されたセロトニンによる刺激や興奮が脳に伝えられ腹痛を感じるのです。
痛みは脳の痛覚を司る部位で判断されるため、腸から脳に繋がる神経の興奮によって腹痛が感じられるのです。
過敏性腸症候群にはセロトニンが関わっていることから、セロトニンの受容体であるセロトニン3受容体(5-HT3受容体)をブロックすることにより、過敏性腸症候群の症状を改善することができます。
しかし、
- 最近下痢が続いてる、、、
- ちょっとしたことで腹痛を感じる、、、
こんな状態が続くなら、うつ病の前兆かもしれません。
過敏性腸症候群の大きな原因はストレスであり、
- ストレスを解消する
- 睡眠や休養を十分にとる
など、生活の改善が欠かせません。
うつ病で下痢なら過敏性腸症候群かもしれませんし、
過敏性腸症候群はうつ病の予兆かもしれないのです。
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