抗うつ薬の自己判断による断薬は危険

こんな悩みを抱えていませんか?

  • 薬を飲んでいるのになかなかうつ病が改善しない、、、
  • いつまで抗うつ薬を飲まなければならないのか、、、

こんなふうに、

あなたと同じように抗うつ薬の服用に不満や不安を感じているヒトはたくさんいるのです。

しかし、落ち込んできた気分が回復してきたからといって、

自己判断による抗うつ薬の断薬は大変危険なのです。

精神疾患を抱える人の多くは、あなたと同じように、多くの薬を処方され、長い間服薬を続けているヒトは少なくないのです。

しかし、自己判断による抗うつ薬の断薬は非常に危険なのです。

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自己判断による抗うつ薬の断薬は危険

先日、日刊SPAに、

 ネット情報に踊らされたうつ病患者の行く末 自己判断で“断薬”したら緊急入院するはめに

と題する記事が載っていました。

その記事内容を要約すると、

Iさん(男性、32歳)は、2年前にうつ病と診断されたそうです。

うつ病の発症は、就職でのトラブルが原因で精神科に行きうつ病だと診断され、抗うつ薬であるパキシルを処方され、服用を始めたところうつ症状が緩和して転職にも成功したのだそうですが、改善は一時的で間もなく、仕事中に気分が高揚したり、背中の鈍痛やめまいに襲われたりといった症状が再び見られるようになったのだそうです。

Iさんは、主治医にうつ病の症状を訴えるもののいつも同じ薬を処方されるだけで、徐々に医師への不信感をつのらせたそうなのです。

別の医療機関での診察を受け、SSRIの抗うつ薬を処方されたそうですが、背中の鈍痛などの症状は一向に改善しなかったそうです。

そんな折、

インターネット情報から、うつ病に薬は効かない、と自己判断して医者への相談もなく勝手に断薬をしてしまったのです。

その結果、

  1. ストレスにより1日に1箱だったタバコが5箱に増え
  2. 強い耳鳴りや筋肉の痙攣
  3. 過呼吸

が起こるようになり、病院に緊急入院する羽目に陥ったしまったのです。

仕事は解雇され、現在は今はまた別の抗うつ薬を服用しているそうです。

ネットには無責任な情報が氾濫

ネットで検索すると、

  • うつ病は薬では治らない
  • うつ病に薬は無効

といった記事タイトルや記事内容を多く見つけることができます。

獨協医科大学越谷病院・心の診療科・教授である井原裕しは、「うつの8割に薬は無意味」という本を出版し、大反響を呼びました。

抗うつ薬は無意味では有りません。自己判断で断薬すると危険な場合も多いのです

 

この本は、

抗うつ薬が本当に有効なのは、うつ病患者の2割にすぎない。
しかし医療機関で実際に行われている治療のほとんどは、薬剤を処方するだけ。なぜ、8割の患者は「無意味な」薬を与えられ続けるのか?
この現状をもたらせた医学界、製薬業界にどんな問題があるのか?
薬物療法偏重のうつ病治療の実態を徹底批判し、正しい治し方を説く。

という内容です。

しかし、うつ病に治療薬は不要だと言うことではありません。

2000年頃に、製薬会社であるグラクソスミスクライン社が、抗うつ薬のパキシルを販売するため軽症のうつ病を「心の風邪」というキャッチコピーで病気喧伝したことがあります。

これにより、パキシルの売上げは2000年からの8年間で10倍に伸びたのですが、うつ病の患者数も急増したのです。

これは、「心の風邪」ということで精神科医を気軽に受診するようになったことや、発売当初はSSRIの適応症が「うつ病」だけだったことから、安直に「うつ病」と診断してしまう医師が増えたことよるといわれ、後に日本うつ病学会は、安易な薬物療法を避けるように推奨しています。

詳しく見る ⇒ 「心の風邪」のキャッチコピーで病気喧伝

うつ病の薬物療法は必要です、自己判断による断薬は危険なので避けるべきです

このブログのタイトルも、「うつ病を薬だけに頼らず自分で克服」ということで、うつ病には薬は不要というように感じてしまうかも知れませんが、そうではありません。

うつ病の治療には、

  1. 薬物療法
  2. 食事療法
  3. 運動療法

があり、薬物療法だけに頼ることなく、食事療法や運動療法もやって下さいという趣旨なのです。

最近の精神病学会の中でも、うつ病は生活習慣病だという考えが出始めています。

また、うつ病の治療で食事療法や運動療法が有効であることも多くの研究報告があるのです。

注意して欲しいのは、「うつ病に薬は不要」だから「自己判断で断薬して良い」と言うことではないのです。


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抗うつ薬の断薬は医師の指導で行う

精神疾患を抱える人の多くは、あなたと同じように、多くの薬を処方され、長い間服薬を続けているヒトは少なくないのです。

長い間服薬を続け、症状が改善しないとき、あるいは、徐々に症状が改善していると感じたときに、

 そろそろ薬をやめたいな、、

と思うときがやってきます。

しかし、その時には極めて慎重になる必要があるのです。

抗うつ薬には離断症状がある

抗うつ薬の薬物療法を中断あるいは減薬(減量)すると、

  • こんなことは主治医から聞いていなかった
  • 知ってはいたが、こんなものとは思わなかった

という人が多いのです。

主治医にも聞かされていなかった、あるいは聞いてはいたものの、想像していた以上に減薬や断薬には困難や難しさがあるのです。

どの疾患の治療薬でも多かれ少なかれ副作用はあるものですが、精神疾患の治療薬の多くには、離断症状のある薬物が多いのです。

精神疾患を改善するには治療薬は症状改善においては非常に有効なのですが、薬を止めたときには禁断症状ともいえる離断症状が発現することも知っておくことが必要です。

服薬を開始するときには、主治医や薬剤師は、

  1. どのような作用があるのか
  2. どのくらいで効き始めどのくらいの期間効くのか
  3. どのような副作用があるのか

などの説明があるのですが、多くの場合、患者は症状の改善を望む余り、副作用や離断症状を気にすることはほとんどありません。

これは、同意して服薬を開始した患者であるあなたの責任なのです。

などの情報を事前に知って

減薬をするには協力してくれる医師を探す

うつ病の辛い症状がある程度治まれば、減薬や断薬を試みることも悪いことではありません。

しかし、多くの医者は余り賛同せずに服薬の継続を薦めることが多いようです。

その理由は、それが手間がかからないからです、、、、

食事療法や運動療法の併用で症状がある程度改善し減薬や断薬を決心したら、

  1. 減薬や断薬に協力してくれる医師を探す
  2. 減薬の離脱症状は人によって異なるので自分にあったやり方を見つける
  3. 無理をしないで離脱症状が出たら、服薬、そして断薬のトライアンドエラー

が、大事です。

 

うつ症状がある程度改善したら、減薬や断薬を試みることは悪いことではありません

ただし、抗うつ薬には離断症状がありますから医師との相談で進めて下さい。

自己判断での抗うつ薬の離断は危険なこともありますから止めるべきです。


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では順を追って、私の体験を踏まえながらお話します。

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